賛否両論?リビングウィルの概念と捉えられ方

リビングウィルとは、自身がどのように死を迎えるかに関する概念と定義出来ます。延命治療の可否・尊厳死に関する選択・死後の埋葬や臓器提供に対する望み方にも深く関わり、書面等で意思表示をして置く事も指しています。書面に関しては別に、尊厳死宣言・事前宣言等と呼ばれる事もあります。

この概念については、時折社会的な議論として取り上げられる事があります。特に尊厳死に関する事象では法との関わりが密接で、尊厳死を幇助する形となった医師が刑事裁判で訴追されたようなケースも見られます。延命治療や臓器提供に関しても、社会通念や宗教上の個々の観念との兼ね合いから、必ずしも統一した基準を適用出来るものではありません。こちらも議論の対象となったり、個々の事例においては論争・係争となるケースもあります。

それ故に、これらの事態に臨む事となる本人の意思表示はより重要になりつつあると言えます。快方に向かう事が困難な病気を患ったり大きな傷害を負ったりして、何時かは迎える事になる自分の死という問題がより切実なものとなった場合において、周辺におけるトラブルを避ける意味でも明確な意思表示を示す事はより重要と考えられるようになっており、その概念は注目されています。